タイ航空や豪ヴァージンの経営破綻や経営再建途上のマレーシア航空など苦境が続く。
一方、いち早く感染抑制に成功したベトナムでは国内線の再開など復活の動きも。
まとめ:アジアの航空会社の状況
アジアの航空会社の状況 | |
タイ 航空 |
経営破綻し、負債総額2450億バーツ(8,250億円)。国営企業から脱却し、経営再建中。タイ国内の新規感染者は5月後半からゼロが続くが、国際線は7月末まで全線運休。 |
ベトナム 航空 |
ベトナムは感染抑制に成功し、東南アジアの主要国で最も早く経済活動が再開している。5月末までに全ての国内線が再開。国際線の再開が待たれる。 |
シンガポール 航空 |
2020年3月期は160億円の損失、1972年の創業以来 初の赤字。国際線しかない経営は厳しい。新株の発行などで1.1兆円の運営資金調達予定。 |
キャセイ パシフィック 航空 |
2019年の大規模デモに続き新型コロナの影響で経営悪化。香港政府が主導する総額390億香港ドル(約5400億円)の資金調達計画を発表。 |
マレーシア 航空 |
2014年の機体消息不明事件やウクライナでの撃墜事件を受けて客離れが急速に進み、同年に完全国有化。外資のスポンサーを模索するも新型コロナで暗唱に。政府による経営への関与強まる。 |
ガルーダ インドネシア 航空 |
ガルーダは3月にインドネシア国内で新型コロナの感染が広がって以降、国内線・国際線ともに大幅な減便。政府からも政府系金融機関を通じて8.5兆ルピア(625億円)の公的資金支援を受ける予定 |
フィリピン 航空 |
アジア最古の航空会社の同社は1990年代初めに民営化。かねて赤字続きで経営体制も揺れていただけに危機的状況に。ドゥテルテ大統領が財閥に厳しい姿勢をとっていることもあり、財政難の政府が大富豪の率いる財閥を資金支援する可能性は低い。 |
エアアジア 航空 |
最大3割の人員削減を検討中。約2万人のグループ従業員のうち、人員削減の対象とならない従業員の給与も15~75%削減。6割のパイロットや客室乗務員を削減する見通し。 |
豪ヴァージン 航空 |
航空業界の大手企業、経営破綻の第一号。カンタス航空に続く豪州2位の航空会社。各国が渡航制限を以前から50億豪ドル(約3400億円)の負債を抱えていた。 |
◆新型コロナ◆未曾有の苦境に喘ぐ航空業界:JALとANAへ政府保証
◆タイ航空:資産凍結中◆800億円の未使用チケットへ払戻はできない
ベトナム航空、国内線の運航をすべて再開
記事引用先:日経新聞
ベトナム航空は5月末までに国内線のすべての運航を再開した。貨物便も含む運航本数は1日350便超で前年同時期とほぼ同じ水準という。ベトナムでは新型コロナウイルスの感染拡大を受けた外出禁止措置が4月23日に解除され、経済が正常化に向かっている。ベトナム政府は日本政府と入国規制の緩和交渉を始めており、国際線も早期の再開を目指している。
キャセイ、香港政府主導で5400億円を資金調達
記事引用先:日経新聞
香港のキャセイパシフィック航空は9日、香港政府が主導する総額390億香港ドル(約5400億円)の資金調達計画を発表した。政府が優先株を引き受けたり、つなぎ融資をしたりする。2019年の大規模デモに続く新型コロナウイルスの感染拡大で経営が悪化していた。政府の巨額支援で生き残りをめざす。
シンガポール航空、1兆円超の資金調達急ぐ 最終赤字
記事引用先:日経新聞
シンガポール航空が14日発表した2020年3月期(通期)の最終損益は、2億1200万シンガポールドル(約160億円)の赤字となった。1972年にマレーシア航空と分離し、現在の企業体になって以来、初の最終赤字。国際線しか持たない同社の経営は厳しい。今後、新株の発行などで総額150億シンガポールドル(約1兆1270億円)を調達する予定。第1弾で88億シンガポールドルを、6月までに調達する。
マレーシア航空、会長に国営石油社長 政府、経営関与強める
記事引用先:日経新聞
マレーシアのムヒディン首相は、国の傘下で経営再建中のマレーシア航空の会長に、国営石油会社ペトロナスのワン・ズルキフリ社長兼最高経営責任者(CEO)を任命すると発表した。マレーシア航空は世界的な航空需要の低迷で経営が一段と悪化しており、政府が経営への関与をさらに強める。
ガルーダ航空、社債償還延長で合意 資金繰りにメド
記事引用先:日経新聞
国営ガルーダ・インドネシア航空は10日、同日に猶予期限を迎えた5億ドル(約540億円)の社債の償還を3年間延長することで債権者と合意した。債権者集会後に発表した声明で明らかにした。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う世界的な旅行需要の減少で業績が急速に悪化しており、社債償還が当面の資金繰りの支障になっていた。
エアアジア、人員減検討 最大3割、増資も視野に
記事引用先:日経新聞
マレーシアの格安航空会社(LCC)大手、エアアジア・グループが最大3割の人員削減を検討していることが分かった。第三者割当増資も視野に入れており、資金の確保と財務改善を急ぐ。約2万人のグループ従業員のうち、人員削減の対象とならない従業員の給与も15~75%削減する。
フィリピンの翼、国の支援望み薄で苦境深まる
記事引用先:日経新聞
新型コロナウイルスが大手財閥傘下にあるフィリピンの航空業界を直撃している。苦境に陥っているのは世界各国同じだが、”ナショナル・フラッグ・キャリア”が事実上ないフィリピンは政府による支援は見込めない。特にLTグループの系列のフィリピン航空はかねて赤字続きで経営体制も揺れていただけに危機的状況に陥りかねない。再編の俎上(そじょう)に載る可能性もありそうだ。
フィリピン航空
政府が冷淡なのはフィリピン特有の事情がある。新興国などでは大手航空会社が国営であることが多いが、フィリピンの地場2社は有力財閥の系列にあり、ナショナル・フラッグ・キャリアとは言えない。ドゥテルテ大統領が財閥に厳しい姿勢をとっていることもあり、財政難の政府が大富豪の率いる財閥を資金支援する可能性は低い。
特に影響を受けそうなのがフィリピン航空だ。アジア最古の航空会社の同社は1990年代初めに民営化され、酒・たばこを手がけるLTグループ総帥のルシオ・タン氏が傘下に収めた。アジア通貨危機後の98年に経営破綻し、数年で再生。2012年に大手財閥サンミゲルから49%の出資を受けたが経営が混乱し、14年にタン氏が株式を買い戻した。現在は上場親会社PALホールディングス(HD)の株式の大半をタン氏の資産管理会社が保有する。
豪ヴァージン・オーストラリア航空が任意管理手続きに、政府の支援得られず
記事引用先:BBC
オーストラリアの航空会社ヴァージン・オーストラリア・ホールディングスは21日、任意管理手続き(日本の民事再生法に相当)に入ったと発表した。オーストラリアの大企業として、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)によって経営破綻した第1号となった。
アジアの航空会社のホームページ
タイ国際航空:Thai Airways International Public Company Limited (THAI)
ベトナム航空:Vietnam Airlines JSC
シンガポール航空:Singapore Airlines
キャセイパシフィック航空:Cathay Pacific Airways Limited 國泰航空有限公司
フィリピン航空:
マレーシア航空:Malaysia Airlines Berhad
ガルーダインドネシア航空:PT Garuda Indonesia (Persero) Tbk.
エアアジア航空:AirAsia Group Berhad
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