こんにちは、バンコクで修業中(@lukehide)です。
「日本株に何が起きているのか?」
この疑問を抱いている投資家は少なくないでしょう。2024年、日本株式市場で静かな革命が起きています。日経平均株価が史上最高値を更新し、TOPIXが34年ぶりの高値をつける中、市場を支える主役が大きく変わりました。
驚くべきことに、2024年の日本企業による自社株買いは約17兆円という途方もない規模に達し、前年比70%増という記録的な数字を叩き出しています。これまで市場を牽引してきた外国人投資家に代わり、企業自身による自社株買いが新たな相場の主役となっているのです。
なぜ、このような劇的な変化が起きているのでしょうか?そして、この変化は日本株式市場にどのような影響をもたらすのでしょうか?
本記事では、日本株式市場で起きている構造変化の実態に迫ります。
衝撃の数字が物語る自社株買いの威力
まず、2024年の驚くべき数字からご紹介しましょう。なんと、日本の上場企業による自社株買いの総額が約17兆円に達し、前年比で70%増という記録的な規模となりました。これは3年連続で過去最高を更新する驚異的な数字なのです。
2024年の自社株買い主要データ
- 年初から11月8日までの期間で、日本企業による純買い額は6兆円(約446億ドル)を超過
- 自社株買いは株式市場の最大の買い手となり、外国人投資家の買い越し額を上回る規模
- 8月までの3ヶ月連続で毎月1兆円を超える自社株買いが継続
主要企業の自社株買い実績
企業名 | 自社株買い規模 |
---|---|
KDDI | 3000億円実施済み + 1000億円追加 |
三菱UFJフィナンシャル・グループ | 3000億円 |
三菱商事 | 5000億円 |
2024年の株式市場、激動の軌跡
2024年の日本株式市場は、まさに歴史的な1年となりました。2月には日経平均株価が34年ぶりにバブル期の最高値を更新し、3月には史上初の4万円台を記録。7月11日には年初来高値となる4万2,426円まで上昇しました。
主な上昇要因
- アメリカ経済のソフトランディングへの期待感
- 円安進行による輸出企業の業績改善
- 東証による株価を意識した経営改革の要請
変わりゆく投資家の構図
外国人投資家の動向
かつての市場の主役だった外国人投資家。2023年度は76,906億円の買い越しを記録し、2021年、2022年度の2年連続売り越しから一転しました。しかし、その存在感は以前ほどではありません。
2024年12月第1週(12月2~6日)のデータを見ると、海外投資家は1249億4679万円と3週ぶりに買い越しとなりました。これは前週の1794億8261万円の売り越しから一転したものです。
投資信託の新たな役割
面白いことに、投資信託は最近では売り越しに回る傾向がありますが、これが市場の安定性に寄与しているんです。なぜなら、株価が下がった時に、基準価額の維持や資産配分の調整のために買い向かう傾向があるからです。
実際、2024年12月第1週のデータを見ると、投資信託は4806億6903万円と4週ぶりの売り越しとなっています。
市場の新たな安定装置
2024年の日本株式市場では、投資主体の劇的な変化が起きています。この新たな構図が、市場に独特の安定性をもたらしているのです。
主要投資主体の動向
事業法人(自社株買い)
- 年初来で17兆円という過去最高の自社株買い実施
- 市場最大の買い手として株価の下支えに貢献
- 政策保有株式の売却に対する需給調整機能を果たす
海外投資家
- 2024年は5兆円超の売り越しを記録
- 以前の市場の主役から、需給調整役へと役割が変化
- 円安や政治的不安定性を警戒する姿勢
アクティビスト投資家
- 年初来の投資額が1兆円を超え、4年ぶりの最高水準
- 買越額は5000億円超と、自社株買いに次ぐ存在感
- 146社以上に投資し、企業価値向上への圧力として機能
機関投資家(投資信託・年金等)
- 銀行や保険会社による持ち合い解消の売り
- 年金基金によるリバランスの売り
- 株価下落時の自動的な買い支え機能
まとめ
いかがでしたか?日本株市場の新たな姿が見えてきましたね。自社株買いという強力な下支え要因、外国人投資家の動向、そして投資信託の自動調整機能。これらが絡み合って、日本株市場の底堅さを生み出しているんです。
2024年12月現在、日本株市場は新たな局面を迎えています。自社株買いの急増、外国人投資家の買い戻し、そして投資信託の巧妙な需給調整。これらの要因が複雑に絡み合い、市場に独特の安定性をもたらしているのです。
投資家の皆さんにとっては、この新たな相場環境をどう活かすかが重要になってきます。自社株買いの動向をチェックしたり、為替の動きに注目したりすることで、新たな投資機会を見出せるかもしれません。
日本株市場は、今まさに新たな時代に突入しています。この変化を前向きにとらえ、賢明な投資判断につなげていきましょう。自社株買いという新たな主役の登場で、日本株市場はこれまで以上に魅力的な投資先となる可能性を秘めているのです。
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