伊藤忠はFX会社をGMOに売却した過去があり、今回の持分適用会社化の目的は?
多くのFX会社はスプレッドの値引き合戦で疲弊し、業界再編もあるのか?
伊藤忠商事が、外為どっとコムの40%の株式を取得して持分適用会社化したとの報道にアレっと思った人も多いと思います。
伊藤忠商事は、管理人が日立製作所の海外事業所勤務時に、金融向けのトレーディングシステムを輸出してもらう商社機能としてお付き合いしている会社でした。香港に駐在していた時代には、伊藤忠商事が現地の金融機関に代理店として、東京でも外資系金融企業への売り込みのお手伝いを頂いた会社です。
昔は、伊藤忠商事はもっさりしていてイマイチだなあと思っていました。
商社といえば、岩崎弥太郎の三菱商事がぶっちぎりで強かったのですが、近年では学生の就職したい会社No.1の人気企業になりました。時代も変わりましたね。
さて、FX業界を昔から知ってる人にとっては
伊藤忠って、昔、GMOにFXの会社売らなかった?
と思うと思います。
そうなんですよ。
2012年のことですが、伊藤忠商事は『FXプライム』をGMOに渡しちゃってるんですよねえ…
GMO、伊藤忠系FX会社を買収 2日からTOB
記事引用先:日経新聞
インターネット関連サービスのGMOインターネットは伊藤忠商事系の外為証拠金取引(FX)会社でジャスダック証券取引所に上場するFXプライムの株式をTOB(株式公開買い付け)で取得する方針を固めた。買収総額は最大で30億円に達する見通し。
このひと、よく分かってますね、すごい!
伊藤忠の損失を明確に指摘してます。
伊藤忠商事が外為どっとコムの129億円で株式40%を取得し、持分法適用会社に。
伊藤忠は9年前、子会社だったFXプライムをGMOインターネットに約19億円で売却しました。1口座あたり約1.5万円です。今回の外コムは約50万口座なので1口座あたり2.2万円。出資比率も小さく、高値で買い戻す印象かも。 https://t.co/7ie5SA1Awc
— 高城泰 (@takagifx) December 13, 2021
で、そんな損した伊藤忠がFXの会社を手に入れる理由ってあるの?
それよりも外為どっとコムの業績はどうなん?
みんかぶさんは、2021年版の年間ランキング1位にしてますね。
2021年版 FX会社年間ランキング
「みんかぶ(FX/為替)」による2021年版 FX会社年間ランキングです。(集計期間2020年1月〜12月) 各FX会社のスプレッドや取引ツールなど様々な評価項目をもとに比較・ランキングしました。
strainerさんの記事『伊藤忠商事が「外為どっとコム」を傘下に』では、2021年3月期の決算は減収減益だと報告しています。
一方、FX業界は異業種参入が激しく、スプレッドの引き下げ競争に陥っている。外為どっとコムは、2021年3月期通期決算で減収減益。ドル円のスプレッドを縮小したことで、取引数量は増加したが収益性は低下した。
さて、伊藤忠商事は、過去にFX会社を売却して、今度は損してまで『減収減益』の会社を傘下に収めたいんでしょうかねえ?
伊藤忠、外為どっとコムを持ち分法に 129億円で株取得
記事引用先:日経新聞
伊藤忠商事は13日、外国為替証拠金(FX)大手の外為どっとコム(東京・港)の株式40.19%を取得し、持ち分法適用会社にすると発表した。取得額は129億円。資産運用に関する需要の広がりをうけ、FX取引が伸びている。伊藤忠は出資を通じて個人向けの金融ビジネスを強化する。
伊藤忠商事が「外為どっとコム」を傘下に
記事引用先:strainer
外為どっとコムは年間340兆円以上のFX取引を担う大手事業者の一つ。2020年度のFX市場は、コロナ禍で在宅が続いた影響もあって急拡大。今後もFX市場そのものは成長が見込まれるとされる。
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外為どっとコムとは?
会社概要はこちら👇
商号 | 株式会社外為どっとコム |
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英文社名 | Gaitame.Com Co.,Ltd. |
設立年月日 | 2002年(平成14年)4月1日 |
登録番号 | 関東財務局長(金商)第262号 |
代表取締役社長 | 竹内 淳 |
資本金 | 778,500,000円(2021年3月末現在) |
従業員数 | 110名(2021年3月末現在 臨時雇用者を含む) |
本社所在地 | 東京都港区東新橋二丁目8番1号 パラッツォアステック4階 |
業務内容 | (1) インターネットを介した店頭デリバティブ取引事業 (2) その他 |
取引銀行 | 三井住友銀行、三菱UFJ銀行、みずほ銀行、Paypay銀行、楽天銀行等 |
主要カバー先 | シティバンク、バークレイズ銀行 他 |
加入協会 | 一般社団法人 金融先物取引業協会(会員番号1509) |
伊藤忠商事とは?
会社概要はこちら👇
会社名 |
伊藤忠商事株式会社 |
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創業 |
1858年 |
設立 |
1949年12月1日 |
代表者 |
代表取締役会長CEO 岡藤 正広 |
東京本社 |
〒107-8077 |
大阪本社 |
〒530-8448 |
拠点数 |
国内7店 海外87店 |
資本金 |
253,448百万円 |
従業員数 |
4,264名 |
事業内容 |
繊維、機械、金属、エネルギー、化学品、食料、住生活、情報、金融の各分野において、国内、輸出入および三国間取引を行うほか、国内外における事業投資など、幅広いビジネスを展開。 |
上場証券取引所 |
東京 |
証券代行業務機関 |
三井住友信託銀行 |
ウェブサイト |
管理人のつぶやき
管理人は、FX(外国為替証拠金取引)業界の歴史は浅いです。
ただし、日立製作所に勤務していた当時、外為のブローカーや銀行、証券会社にトレーディングシステムを営業していたので外為やトレーディングにはうるさいです。
しかも、今回登場する伊藤忠商事ともお付き合いが長いです。
そんなバックグラウンドの管理人にとっても、商社がFX会社を手中に収める理由が見つかりませんでした。
楽天経済圏でも、Paypay経済圏でも、Amazon経済圏でも金融インフラを手に入れる悲願があり、FX会社もインフラの一つとして、他の金融サービスとのシナジーを考慮すれば、今回の行動も理解できるかも。
もっと、勉強が必要なようです。
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