出所:Not Jerome Powel(@alifarhat79)
その影響と今後の展望、日本への影響を解説。
こんにちは、5,000兆円の借金って聞いてドル建て資産やめようか迷うバンコクで修業中です。
借金大国日本でさえ、2023年12月末時点で『1286兆4520億円』ですから約3.9倍の規模です。
世界の基軸通貨だから米ドル札、湯水のように刷りまくって、ばら撒けば良いってもんじゃありません。
そもそも、返済する計画はあるんでしょうか?
ちょっと心配なので、見て行きましょう。
米国債務、35兆ドルの衝撃
2024年、米国経済に衝撃が走りました。
連邦政府の公的債務残高が、ついに35兆ドル(約5000兆円)を突破したのです。
これは一体どのような意味を持つのでしょうか?
天文学的数字の現実
35兆ドル。
この数字を聞いて、皆さんはどう感じますか?
実はこの額、地球上のすべての人に約4,400ドル(約66万円)ずつ配れる金額なのです。
まさに天文学的な数字と言えるでしょう。
急速な債務増加の背景
わずか数ヶ月前の2023年12月末時点で、米国の公的債務残高は34兆ドルでした。
それが半年も経たないうちに1兆ドルも増加したのです。
この急激な増加の背景には、以下のような要因があります:
- 税収の減少
- 政府支出の増加
- 金利上昇による債務返済コストの増大
特に注目すべきは債務返済コストです。
2024年度最初の4ヶ月間だけで、利払いコストは前年比37%増の3570億ドルに達しました。
米国債務危機の影響
国際金融市場への影響
米国債の信用力低下は、世界経済に大きな影響を与えます。
すでに格付け会社フィッチは2023年8月に米国債の格付けを最上位から1段階引き下げました。
これにより、国際金融市場での米国の地位が揺らぐ可能性があります。
日本への影響
日本は中国と並んで米国債の主要な保有国です。
米国債の価値が下がれば、日本の外貨準備にも影響が及ぶでしょう。
また、円安ドル高の進行も予想され、輸入物価の上昇につながる可能性があります。
債務危機からの脱出は可能か?
政治的対立の壁
米国では債務問題をめぐり、共和党と民主党の対立が続いています。
2024年11月の大統領選挙を控え、妥協点を見出すのはさらに難しくなると予想されます。
求められる財政規律
経済監視団体「責任ある連邦予算委員会」のマヤ・マッギネアス委員長は、現在の債務レベルを「経済と安全保障の両方にとって危険な水準」と警告しています。
財政規律の回復が急務となっていますが、具体的な道筋は見えていません。
今後の展望
債務上限問題の再燃
米国では定期的に債務上限問題が浮上します。
今後も政府機関の閉鎖リスクが高まる可能性があり、市場の不安定化につながるでしょう。
国際的な信用力低下のリスク
米国債の格付け引き下げが続けば、ドルの基軸通貨としての地位が脅かされる可能性もあります。
これは世界経済の構造を大きく変える可能性を秘めています。
まとめ:綱渡りを続ける米国経済
35兆ドルという途方もない債務を抱えた米国経済。
これは単なる数字の問題ではなく、世界経済の安定性に関わる重大な課題です。
政治的対立を乗り越え、財政健全化への道筋を示せるか。米国の今後の動向に、世界中が注目しています。
私たち日本人投資家にとっても、この問題は他人事ではありません。
米国債や為替市場の動向を注視しつつ、慎重な資産運用が求められる時代となっているのです。