こんにちは、バンコクで修業中(@lukehide)です。
「投資で成功するために、難しいことをする必要はない」
2024年1月1日、日本の投資教育界に大きな足跡を残した山崎元氏が65歳で永眠しました。
13社もの金融機関での実務経験を持ち、「投資の神様」と呼ばれた山崎氏は、最期まで私たちに「投資の本質」を説き続けました。その教えは、驚くほどシンプルでありながら、深い洞察に満ちています。
山崎元氏が残したもの
経歴
1958年北海道生まれ。東京大学経済学部卒業後、三菱商事を皮切りに、野村投信、住友生命、住友信託、メリルリンチ証券など、実に12回もの転職を経験。2024年1月1日、食道がんのため65歳で永眠。
主な功績
- 楽天証券経済研究所客員研究員として、長年にわたり正しい資産形成について情報発信
- 株式会社マイベンチマーク代表取締役として投資教育に尽力
- 「ダイヤモンドオンライン」「東洋経済オンライン」など多数のメディアで執筆活動
投資哲学
「投資がうまくいくかどうかは運で決まる」という言葉に象徴されるように、投資の本質を見抜いた稀有な経済評論家。金融商品や金融機関の在り方について、歯に衣着せぬ辛口コメントで知られ、「投資の神様」と呼ばれた。
遺した教え
- 投資は「シンプル」であるべき
- プロでも未来の予測は不可能
- 「時間・努力・お金」という3つの投資対象を通じて、知識、スキル、経験、人間関係を築くことの大切さ
最後の著作
闘病中に息子への手紙という形で『経済評論家の父から息子への手紙』を執筆。お金と人生と幸せについての深い洞察を残した。
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「投資って難しそう…」
「何から始めればいいんだろう…」
「失敗が怖くて踏み出せない…」
そんな悩みを抱えている方に、朗報があります。
実は、投資で成功するために必要な「基本」は、たった3つだけなのです。
今回は、山崎氏が40年以上の金融界での経験から導き出した、誰でも実践できる究極のシンプル投資術をご紹介します。
基本その1：まずは「守りのお金」を確保する
投資を始める前に最も重要なのが、「守りのお金」の確保です。具体的には、生活費の3〜6ヶ月分を普通預金として確保することを推奨しています。
では、具体的な金額はどのくらいにすべきでしょうか？
山崎氏は、以下のような目安を示しています：
給与所得者の場合
- 手取り収入の15〜20%を貯蓄
個人事業主の場合
- 手取り収入の25〜30%を貯蓄
この「守りのお金」は、急な出費や失業などの不測の事態に備えるためのものです。これがあることで、投資資金を慌てて引き出す必要がなくなり、長期的な資産形成が可能になります。
基本その2：運用は「全世界株式のインデックスファンド」一本で
守りのお金を確保したら、残りの資金は「全世界株式のインデックスファンド」に投資することを山崎氏は提唱しています。
具体的な商品としては、「eMAXIS Slim 全世界株式（オール・カントリー）」（通称：オルカン）がおすすめです。
なぜ、これほどシンプルな投資方法を推奨するのでしょうか？
- コストが低い: インデックスファンドは運用コストが低く、長期的なリターンを確保しやすい
- 手間がかからない: 複雑な投資判断が不要で、誰でも簡単に始められる
- 分散投資が実現: 世界中の企業に自動的に投資されるため、リスクが分散される
実は、世の中には5,000種類以上の投資信託が存在しますが、山崎氏によれば、本当に良い商品はわずか1%程度しかないと言います。
基本その3：長期・積立・分散の鉄則を守る
1. 長期投資の重要性
短期の価格変動に一喜一憂せず、最低でも10年以上の長期保有を心がけましょう。株式市場は短期的には上下を繰り返しますが、長期的に見れば右肩上がりになる傾向があります。
2. 積立投資のメリット
毎月一定額を投資する「ドルコスト平均法」を採用することで、以下のメリットが得られます：
- 価格が高いときは少ない株数を
- 価格が安いときは多い株数を自動的に購入できる
3. 分散投資の実現
全世界株式インデックスファンドを選ぶことで：
- 地域の分散
- 業種の分散
- 企業規模の分散
が自然と実現できます。
税制優遇制度の活用方法
NISA（少額投資非課税制度）
- 年間投資上限：120万円
- 非課税期間：20年間
- 配当金・売却益が非課税
iDeCo（個人型確定拠出年金）
- 掛け金が全額所得控除
- 運用益が非課税
- 受け取り時に税制優遇あり
よくある疑問と回答
Q1: なぜ個別株式投資はしないの？
A: 個別株式投資は以下のリスクがあります：
- 企業固有のリスク
- 判断の難しさ
- 感情的な投資判断
Q2: 債券は必要ない？
A: 全世界株式で十分な分散効果が得られるため、若い世代であれば株式100%でも問題ありません。
Q3: 資産配分の見直しは？
A: 基本的に不要です。シンプルな投資方針を守り続けることが重要です。
投資成功のための心構え
- 投資は「退屈」なくらいがちょうどいい
派手な投資手法に惑わされず、地道な積立投資を続けることが重要です。 - 市場の変動に一喜一憂しない
短期的な値動きに振り回されず、長期的な視点を持ち続けましょう。 - 情報収集は最小限に
必要以上の情報収集は、かえって判断を鈍らせる原因となります。
まとめ：シンプルこそが最強の投資戦略
むしろ、シンプルな投資方針を守り続けることこそが、長期的な資産形成の成功への近道なのです。
投資の世界では、日々新しい商品や戦略が生まれています。しかし、基本に忠実であることの重要性は、これからも変わることはないでしょう。
山崎氏が遺した「投資の基本」を実践することで、誰でも効率的な資産形成を実現できるはずです。
今日から、あなたも山崎流のシンプル投資を始めてみませんか？
きっと10年後、20年後の自分に感謝されることでしょう。
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